2005年5月15日<modification>
「箱もの」を先に作っても[2005/05/15]
あの「危機」の Q-1
で取りあげたフロッピーディスクで立ち上げるAV棟のLL教室のシステムは、CALL(Computer-Assisted Language Learning)教室に改装された。それ自体はめでたいことである。ちなみに,新校舎にも同様のCALL教室ができたらしい。
コメント:
(i) そもそも「都立大学」として営繕要求/新規設備要求をした時には、まったく取り合ってもらえなかったことを考えると,「言いなりになって首大が設立したから作ってもらえた」という感が否めない。
(ii) 「箱もの」を先に作るという発想は、結局、本当の意味で教育に活かされない可能性が高い。つまり、今回の場合も、現場の大学教員の方から「このようなソフトを使ってCALLの授業をしたい」という要求があってから、ハードが作られたのではない。あくまでも一般的な使い方を想定したシステムを導入しても,利用頻度は上がるまい。
従来からしばしば目にする光景、それは、「これこれができるハードウエアを導入したから、使ってください」というもの。ソフトウエアを後回しにしては、現場教員の望むようなCALLの授業はできない。あっ、そんな要望はなかったんですか? 失礼しました。
「箱もの」すらなかった[2005/05/15]
「都立大学」本部棟のあの部屋は,なんと「首都大学東京基礎教育センター事務室」になっていた。5月のある日、18時近い時間。「本日の業務は終了しました」という札が掛っていたが、中では事務の方々が働いている様子。「おやぁ、残業かな?」と思いました。働きすぎには注意しましょう。
それにしても、「基礎教育センター」って、予想通り、事務室しかないようですね。そう、「箱もの」すらないんです。「基礎教育センター」に貼付いた教員はどこにいるか、と言えば、これまで通りの研究室にいるんですね。平和といえば平和。
それなら、なぜ基礎教育センターに専任の教員を貼付ける必要があったのか?それは、学部教員の定数を減らしたかったから。「定数削減」こそが、「首都大学東京」設立の大きな目標だった(「こんな大学世界にどこにもないぞ、君たち!」)ことを、果たして、この4月から入ってきた「首大」の学生達は知っているんでしょうか? 噂によると、「都立大の抵抗」に関しては、ほとんど何も知らないようです。悲しい現実というしかありません。
「首大」の学生達が知らないことといえば、「東京都が都立四大学を統合した首都大学東京で、本部のある南大沢キャンパス(八王子市)南門に設置した大学名の銘板が、開学直前の先月三十一日早朝、門からはがされてキャンパス内に放置されていた」(2005年4月7日東京新聞夕刊)事件もあったようです。そのようなことをしても何にもならない、と知りつつも、やってしまった人の気持は理解できます。「首大」学生に恨みはありませんが、大学の名称、大学のシステムは、憎悪の対象です。