都立大時代に書いていた雑多情報です。書籍、コンピュータ、学会発表など、
気ままに気まぐれに書いていたもので、すでに情報としては一部、かなり古いもの(比較的新しい情報もあります)。ご注意。
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たまっている本をようやく読み出しました。Hans C. Boas (2003)A
Constructional Approach to Resultatives. CSLI Pub.
もその中の一冊。結果構文に関してはいろいろ発表してきたので,
ちゃんと読んでおかねば。文字通りConstructionで分析して終わり,
という本ではなくて,統語的,語彙意味論的,イベント・ベース,
硬構造,ユーセッジベースドなどいろいろなアプローチをまとめて
あるところもよさそう。英語とドイツ語の結果構文の比較もあり。
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久しぶりに、日経サイエンスを購入。2005年2月「計算する時空」は,
なかかか面白い特集でした。ついでに,高橋昌一郎「ゲーデルの哲学:
不完全性定理と神の存在論」(講談社現代新書1466,720円税別)もよくできた本です。「神の存在論」には,ちょっとまいりましたが。
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野村泰幸さんの「プラトンと考える ことばの獲得:成長する文法・計算する言語器官」が,くろしお出版から発売になりました
(2520円)。
プラトンさんと学生の対話形式で,哲学的話題から最先端の能科学まで,
言語獲得の話題の広がりを眺望することができます。マンデルブロー集合
のフラクタルの表紙です。言語研究の広がりを体験できる本。おすすめです。
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福井玲さん@東京大学のTIPAがVersion 1.3(2004/3/30)になっています。1.2からの変更点は:
- Some symbols included in the xipa and related font families modified.
- t3enc.def corrected (thanks to W. Lemberg).
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~fkr/computer.html からダウンロード可能です。
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2004年3月20日発売の斎藤孝著
「CDブック 声に出して読みたい方言」草思社 は必読,必聴です。方言が「心に響く」というのを実体験できます。
名古屋弁の「雪国」,広島弁の「人間失格」,京都弁の「源氏物語」,土佐弁の「土佐日記」などなど。秋田弁の50音発声がおまけについていて,音声学的にも貴重な資料です。
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2004年2月25日に奥村晴彦さんの[改訂第3版]「LaTeX2e 美文書作成入門」
が出ました。3月25日にはもう2刷になっています(3月15日)。
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Canon740eが死にました。このところCanonのLBPははずれが多いので,
思いきってBrother HL-5070DNを購入(消費税込みで約5万)。
Postscript3互換,A4のLBPで,Vine の printtool では日本語 Postscript
プリンタを設定し,両面印刷可をチェック,さらにEOF送出をチェックでパーフェクトに使えています。Postscript プリンタも安くなったものです。
2400x600dpi なのですが,
600x600dpiでそれ以上解像度を上げる必要性はない感じ。
Postscript printer だと,pdf もほぼ何もしないでプリントアウトできるんですね。
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価格破壊とまで言われたStarSuite7をインストールしてみました。
詳細は,別のところで紹介予定。1980円で MS-Office を買わなくて済む,
というのは感動的です。ただし,Personal Pack は1年しか使えません。
更新購入というのがおもしろいところです。比較のために,別なマシンでは,
OpenOffice.org 1.1 (略してOOo)を導入しました。私のところでは,
すべて Linux上での話ですが,Windows版もあるのでお試しあれ。
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紹介が遅れましたが「月刊言語」2004.3 に 言語学 オン ザ WEB
(P. 90-91)という連載ものに,短いドイツ語圏情報を書きました。
昨年11月に書きました。この手のURLを含む紹介は,出版された後に,
URLが変わってしまっていたりすることが起きる可能性があるのですが,
今のところだいじょうぶです。紙面の長さの都合から,
COSMAS II の入手先URLを書けませんでしたが,
http://www.ids-mannheim.de/cosmas2/install/
からたどって下さい。Windows+IE 用だけしか提供されていないというのが,
どうもしっくりきませんが。
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howm-1.1 が Unix User に紹介されていたので,さっそくインストール。
emacsがなかなか便利なメモ帳になりました。
howm に関してはこちらから(2004/5/17リンク切れ修正)。emacs に住む人には貴重な情報がたくさんあります。
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Vine 上で,emacs 21.3 へ引っ越しました。
rpm --rebuild libpng-1.2.5-0vl3.i386.rpm をして,/etc/apt/apt.confの AllowedDupPkgsにlibpngを追加,seed からソースをもらってきてリビルド
rpm --rebuild emacs-21.3-0vl4.src.rpm で終り。XEmacs よりもいいですね。
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Gentoo Linuxを始めました。非力なマシン(Motherboard: P2BF)なので,
すべてがコンパイルされるのに何日もかかりました。それでも,気がつくと,
普段利用しているようなユーティリティ類も何にもインストールされていない,という有り様。気長にやることにしました。gnome をやっとコンパイル。
mdir とやると,そんなの無いと言われ,慌ててmtools をemerge なんて具合です。
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今,鬼界彰夫さんの「ウィトゲンシュタインはこう考えた」(講談社現代親書1675)にはまっています。私にとって久々に知的興奮を味わ
える本です。数年前に本人から少しこの本の話を聞いていたのですが,
いい感じで仕上がっていますね。
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日本独文学会叢書023 『いわゆる「分離動詞」をめぐって』
がでました.
秋の独文学会(東北大学)の時に希望者に配布します.
ちなみに,
「いわゆる『分離動詞』とは何か?:近年の不変化詞動詞研究の動向」,
「ドイツ語の除去動詞: その不変化詞動詞化における項構造の変化を検証する」
という私の2本の論文も入っています.
(10月18日の学会会場ですべて配布予定数をクリアしてしまいましたので,
希望者は直接連絡を下さい.手元にあと15部あります.)
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6月11日にmifes for console(Linux)が発売になっています.
標準価格10,000-,特別キャンペーン価格8,000-,ベータテスターは,
6,000-です.最大100ファイル,200MBまでの編集可能,DOS/windowsで mifesを使っていた人にはお勧めです.
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学術用語集言語学編が日本言語学会と国立情報学研究所との協定によりインターネットでも利用できるようになりました.
英語の言語学用語の日本語訳に困った時などに利用できます.詳しくは,
こちらからどうぞ.
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AcrobatReader 6.0が発売されます.2003年5月15日のダイレクトメールによると, 5月20日から申し込みが始まります.
※Acrobat 6.0 Professional,※Acrobat 6.0 Standard,
※Acrobat Elements と製品を差別化した模様.Elementsは,
ライセンス販売のみなので関係ないとしても,Professional と Standard
というのはどう違うのでしょうか? MS-Office2003では,Acrobatの提供する機能と一部重複する機能があるので,攻めにでましたね.さて,
linux版の Acroread 6.0 は,いつ出てくるのか...
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MIFES for Console(Linux) Version 0.98(最終公開ベータバージョン)が2003年5月13日に公開されました.
箱型カット&ペースト機能を搭載し、キーボードマクロの登録が可能になり,2003年6月末までの試用期間が設定されています.6月には,
発売される模様.
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日本独文学会叢書019「ドイツ語の統語パラメタを求めて: 多様性を生み出す原理」がでます.
春の独文学会(5/31,6/1)の時に希望者に配布しますので,是非なくならない内にピックアップしましょう.
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MIFES for Console(Linux) Version 0.95β
が2003/3/20付けで出ています.試用期間が5月末まで延長されました.
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郡司隆男訳
「言語のレシピ:多様性にひそむ普遍性をもとめて」岩波書店,2003
が出ています.Baker (2001)の和訳です.「言語のアトム」の方が鉄腕アトムみたいでよかったのに.まあ,本文中にも料理のメタファー
がいっぱい出てきますから,一般人にはこれの方が分かりやすかったかも.
2月27日発行.3,700円.在庫希少だそうです.学生に買わせるには,
ちょっと値段が高すぎたと思います.ISBN4-00-022730-0 C0080
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DOS時代のエディタと言えば,VZとMIFESが2つの雄でしたが,
VZだけでなくMIFESもlinux上で動くようになりました.
MIFES for Console(Linux) Version 0.93β
が2003/2/25付けで出ています.4月末までの試用版ですがなかなかの優れ物です.miという単一の実行ファイルの大きさは,366kです.
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福井玲さん@東京大学のtipa-1.2が公開
されていました(2003年1月1日).この版は,完成度が極めて高く,
linux上でも簡単にインストールできます.
こちらに(目下リンク切れ)簡単にインストールの経過を書いておきました.
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今頃になってなのですが(2003/1/27),
Mark C. Baker のThe Atoms
of Language: The Mind's Hidden Rules of Grammar.(New York:
Basic Books, 2001. ISBN:0-465-00522-5, US: $17.00)を読みはじめました.
評判通り,絶妙な啓蒙書です.
生成文法のパラメタを原子の発見と絡めたあたりは,うなってしまいますね.
日本語の例が豊富なのも特徴です.あまりにも話がうますぎて,信じられないところもありますが...
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新潟大学での発表:(2002年9月29日, 公開終了2005年2月11日)
Chandra2 Vine Linux2.1.5上でのMagicPointを使っての3度目の発表でした.
理論的な話よりも,データの話が中心でした.
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木下清一郎著「心の起源:生物学からの挑戦」
が中公新書(1659)から出ています.(ISBN4-12-101659-9)
「心」(=精神の座)とは何かという問いなので,認知言語学で「心」
と呼ぶものとはちょっと視点が違いますが,慎重な論の進め方,生物学と哲学を基盤に置く考え方には,思わずうなってしまい,一気に読んでしまいました.生成文法が目指すものは,この本の視点から直接見えてきませんが,「心の世界」から「生物の世界の一番の発端にある(物質世界に隣接する)遺伝子」を結び付けようとする試みということになるかもしれません.
この本の視点からすると,生成文法的な還元主義には,疑問がありますね.
さて,みなさん,どう考えますか?
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Ray Jackendoff の
Foundations of Language: Brain, Meaning, Grammar, Evolution.
(2002)がOxford University Press から出版されています.(ISBN 0-19-827012-7)
Jackendoff が 1999年〜2000年にかけて,Berlinの Wissenschaftskolleg
に滞在した一年間で書き上げたもので,みずからgenerative linguist であるという信念とともに,意味論だけでなく統語論や認知,言語獲得に関する彼の現在の考えをまとめたものです.生成文法入門という観点からも読むことができますし,彼の本音が聞こえてくる良書でもあります.お勧めですね.(目下,hard coverのみで,某本屋で7,000-の価格がついていました.)
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中公新書(1647)から「言語の脳科学:
脳はどのようにことばを生みだすか」
という本が出ています.著者は,酒井邦嘉氏.大学では物理学,
大学院では生物学と生理学を研究していた方で,その後,生成文法に関与した研究者です.生成文法の立場から書かれた本として,また,
脳科学に直接関与する研究を紹介する本としても優れたものです.
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2002年7月19日(金)南山大学のWorkshopで Frankfurt大の Prof. G. Grewendorf が来日するのを期に,
都立大学でも講演会を開くことになりました.
"Dynamic Binding and the Problem of Object-related Anaphors." というタイトルで話をする予定です.
時間: 4時20分〜6時
場所: 東京都立大学国際交流会館中会議室
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Kondara Project が2002年7月15日をもって解散してしまいます.残念です.
Momonga Linux (http://www.momonga-linux.org/)が立ち上がっているようなので,少しほっとしていますが,ショッキングなニュースではあり
ます.Linux Japan が先月休刊となったのも残念ですが.
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2002年6月21日に,ついにStarSuite6.0(日本語版)
が発売になりました.(SUN のサポート,Sourcenext販売, 定価 13,800- )
Unicode 文字セットが使用できるのみならず,英語,ドイツ語,フランス語,イタリア語のスペリングチェックができるようです.MS-Officeより安くて,互換性があるり,Windows, Linux, Solaris上で動くパッケージが1つのCD-ROM に収録されており,1ユーザがプラットフォームを問わす,最大5コピーを利用することができるとしている所がすごいですね.なお,OpenOffice の方も公開されており,フォント回りを気にしなければ,こちらでも十分かもしれません.
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Mouton de Gruyter からVerb-Particle Explorations.という本がでました.Dehé, Nicole/Jackendoff, Ray/McIntyre, Andrew/Urban,
Silke. 編集.(ISBN 3-11-017228-3) (2002),Particle-Verbs
の研究者は必読書かも(2000年にLeipzig で行われたワークショップの発表をまとめたもので,Booij, Neeleman, Zeller, Jackendoff などの論文が入っています).ただし,Mouton de Gruyter のこのシリーズ (Interface explorations)は,ハードカバーだけなので高価です.
(日本の本屋さん経由だと1万3000円以上します...)
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2002年6月1日に獨協大学で行われた独文学会での生成文法のシンポジウム「ドイツ語の統語パラメタを求めて -- 多様性を
生み出す原理」で,コメンテータをやりました.
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独検のホームページができました.http://www.dokken.or.jpです.
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「現代ドイツ言語学入門」(大修館書店)の書評が「月刊言語」2002年4月号(文法の誕生,文法の探求)
にでています.筑波大の森さんが書きました.
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2002年4月1日(月)〜2日(火)に,上智大学で
Professor William Croft (University of
Manchester)の講演会 が開かれます.(著名な認知言語学者です.)
4月1日(月)15:00-16:30 Syntactic argumentation and Radical
Construction Grammar.
17:00-18:30 The nonexistence of syntactic relations
4月2日(火)15:00-16:30 The coordination/subordination continuum
17:00-18:30 Unity through diversity: toward a theory of language
使用言語:英語 参加費無料(事前申し込み不要)
場所:上智大学中央図書館8階L-812会議室
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言語学論文をLaTeXで書いている人への朗報.
Wolfgang Sternefeld氏による linguex.sty が
version3.4(28-Jan-2002 11:1414k)になって再登場しました.
The CTAN macros/latex/contrib/supported/linguex/ をご覧下さい.
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鷲尾龍一 他著『事象と言語形式』 (
三修社
)が2002年2月初旬に発売になります.
筑波大学での「言語学バトル」の面々が執筆しています.
筑波大学現代言語学研究会 編
判型: A5判/上製
ページ数: 328頁
本体価格: 12,000円(税別)
ISBN: 4-384-01857-6 C3080
発行日: 2002年02月11日
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福井玲さん@東京大学
による音声記号をTeXで使えるようにするパッケージの Version 1.1 (beta)が2001年12月6日に公開されています.
一次サイトは,ftp://tooyoo.L.u-tokyo.ac.jp/pub/TeX/tipa/
CTANのミラーサイトなら例えば,
ftp://ftp.ring.gr.jp/pub/text/CTAN/fonts/tipa/
から取得できます.
新たに,Bold Extended Slanted Roman, Sans Serif Bold Extended,
Sans Serif Slanted のフォントが加わったほか,新たに加えられた音声記号も多数あります.インストールもこれまで以上に簡単になりました.
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「現代ドイツ言語学入門」(ISBN 4-469-21269-5)が 2001年12月10日頃に発売されます.
このページから,本書に含まれる課題に関する解説と解答が見れます.(12月10日現在,一部未完成ですが.)
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信州大学(松本キャンパス)での発表:(2001年10月20日)
ChandraII Vine Linux2.1.5上でのMagicPointを使っての発表でした.
Webでの公開を終了しました.(01.11.2002)